吉池安恵ブログ 第七回

第七回 苦しい時に思い出して欲しい言葉


することなすことが思うようにいかず落込んだり、負のスパイラルに入ってしまい抜けられない時、何もかも投げ出してしまいたくなる時、いっそ、死んでしまおうかと思った時、ちょっと待ってください。こんな言葉を想い出して下さい。


○ 明けない夜はない

出所は色々言われていますが、イギリスの神学者トーマス・フラーの言葉

“It’s always darkest before the dawn.” (夜明けの直前は常に最も暗い)

が元になっているという説もそのひとつで、

「人生において、悪い状況ばかりがずっと続くわけではない。必ず夜明けが訪れる。夜明け前は一番暗い時」とう意味です。

同じような言葉で、止まない雨はない。待てば海路の日和あり。陽はまた昇る

などもあります。

これだけ色々な言い方があるということは、大変な思いを抱えている人か如何に多いかということであり、同時に、大変な時期は永遠に続くものではないという先人の経験値があるのだろうと考えられます。


○ 冬来たりなば春遠からじ If Winter comes, can Spring be far behind?

これはイギリスの詩人シェリーの詩からの引用です。今は冬のように苦しく、大変な状況であったとしても冬の次は春が巡ってくるように、何れ暖かくなり、幸せがやってくるという例えです。


○ 明日はあしたの風が吹くTomorrow is another day.

これはマーガレット・ミッチェルの作品で映画でも有名な「風と共に去りぬ」の最後の台詞です。

何もかも失って崩れ落ちた主人公が立ち上がりながら呟く言葉です。今日は今日。明日は明日。明日は今日とは違う新たな日がやってくる。明日に希望を託したポジティヴな気持ちが感じられます。


○ 雨が降るから虹が出る No rain, no rainbow.

これはハワイのことわざです。雨が降ったから虹がでる。つまり、辛いことを堪えた後だからこそ見られる喜びや幸せがあるという意味です。No pain, no gain. と言うのも同じような意味です。


これらのことわざはどれも同じようなことを言っています。苦しい時期は永遠には続かない。苦しみの後には必ず喜びがやってくる。苦しみを経たからこそ、得られる喜びがあるのだ。だから、今は辛くても絶望しないで、明日を待とうと言う気持ちです。


確かに、言葉は言葉にすぎません。具体的に何か助けてくれるわけではありません。でも、元気をくれる言葉に触れたり、口にすることで心は少し楽になり、明日を待つ気になります。

ネガティヴな言葉を聞き続けるのと、ポジティヴな言葉を聞き続けるのでは、心の持ち方が変ってきます。

古代、言葉には言霊が宿っていると信じられてきました。発した言葉通りの結果を現わす力があるとされてきたのです。明るい言葉、ポジティヴな言葉を口にすることで言霊の力で自分の運命を変えていくことが出来ると信じられてきたのです。

明るい歌を唄うと心が軽やかになり、暗い歌を唄うと悲しい気分になる。こんな体験は誰もがしていることではないでしょうか。

閲覧数:57回

最新記事

すべて表示

諦めと自己受容 日本人は「しかたがない」「しょうがない」という言葉をよく使うと知り合いの外国人たちから何度も指摘されたことがあります。第二次世界大戦中アメリカの強制収容所に入れられた日本人が「Shikata ga nai」というフレーズを頻繁に用いていたこともよく言われています。 「仕方が無い」を国語辞典で見ると「どうすることも出来ない」「やむを得ない」「不満足ではあるが、諦めるほか無い」とありま

ブログ第十七回  幸せについて 幸せという言葉を聞いて何を連想しますか?思い浮かべることは人それぞれだと思いますが、私はメーテルリンクの「青い鳥」とドイツの詩人カール・ブッセの「山の彼方」が浮かびます。 「青い鳥」の話は余りにも有名なのでここであら筋を書くまでもないとは思いますが、チルチルとミチルという二人の兄妹が幸せの青い鳥を探しに旅をする話です。そして青い鳥は見つけても手に入れることは出来ず、

「自分の木」の下で 大江健三郎は多くの人が知るノーベル賞作家ですが、寝転がって気楽に読める作品を書く人ではありませんでした(少なくとも私には。)作者も読者も真摯に作品に向かうことを求められているような小難しさがありました。それでも、私に取っては、新しい作品が出ると読みたくなるような作家でした。 “「自分の木」の下で”はその彼が、はじめて子どもに向けて書いたエッセイ16編を集めたものです。とても分り